【家族滞在ビザ】取得条件・必要書類・家族を日本へ呼ぶ方法を解説

▼目次
1. 家族滞在ビザとは?まず知っておきたい基礎知識
家族滞在ビザとは、日本で一定の在留資格を持って生活している外国人の扶養を受ける「配偶者」や「子」が、日本で一緒に生活するための在留資格です。
正式には「家族滞在」という在留資格で、一般的に「家族滞在ビザ」と呼ばれています。
例えば、山梨県内の企業で「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持って働いている外国人が、海外にいる妻や子どもを日本へ呼び寄せるケースなどが代表的です。
出入国在留管理庁では、家族滞在について、一定の在留資格を持つ外国人の「扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動」と定めています。
家族滞在ビザは「家族なら誰でも取得できる」わけではない
「家族滞在」という名称から、
「海外にいる家族なら誰でも日本へ呼べる」
と思われることがあります。
しかし、家族滞在の対象となるのは、原則として扶養を受ける配偶者または子です。
例えば、
・夫、妻
・実子
・養子
などが対象となり得ます。
一方で、親や兄弟姉妹などについては、単に家族であることを理由として家族滞在の在留資格で呼び寄せることはできません。
出入国在留管理庁も、中長期在留者として呼び寄せることができる家族は、原則として日本に在留する外国人の扶養を受ける配偶者または子としています。
扶養する外国人にも対象となる在留資格がある
家族滞在ビザでは、日本にいる外国人がどの在留資格を持っているのかも重要です。
例えば、
「技術・人文知識・国際業務」
「経営・管理」
「高度専門職」
「教育」
「技能」
「介護」
「特定技能2号」
「留学」
など、一定の在留資格を持つ外国人の配偶者や子が対象となります。
そのため、
「自分が日本に住んでいるから家族を呼べる」
と判断するのではなく、まず現在の在留資格が家族滞在の扶養者として対象になるか確認する必要があります。
家族滞在の「扶養」とは?
家族滞在で重要になるのが「扶養」です。
単に戸籍上・法律上の家族であるだけではなく、日本にいる外国人の扶養を受けながら生活することが前提となっています。
そのため申請では、家族関係だけでなく、扶養者の職業や収入なども確認されます。
例えば、就労している外国人が配偶者や子どもを呼ぶ場合には、在職証明書や住民税の課税証明書・納税証明書などが必要書類として挙げられています。
つまり、
「結婚しているから取得できる」
だけではなく、
「日本で家族を扶養しながら生活できるか」
という点も重要になります。
海外から呼ぶ場合は在留資格認定証明書を申請する
海外にいる配偶者や子どもを家族滞在で日本へ呼び寄せる場合には、一般的に「在留資格認定証明書交付申請」を行います。
日本側で在留資格認定証明書の交付を受けた後、海外にいる家族が日本大使館・総領事館などで査証(ビザ)の発給を受け、日本へ入国する流れです。
そのため、海外にいる家族を呼ぶ場合には、
在留資格認定証明書の申請
↓
審査・交付
↓
海外で査証申請
↓
査証発給
↓
日本へ入国
という流れを想定しておくとわかりやすいでしょう。
家族滞在ビザでは自由に働けるわけではない
家族滞在は、配偶者や子どもとして扶養を受けながら日常生活を行うための在留資格です。
そのため、家族滞在の在留資格そのものに基づいて自由に就労できるわけではありません。
アルバイトなどを希望する場合には、原則として別途「資格外活動許可」が必要です。
この点については、第8章で詳しく解説します。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザの相談では、
「妻だから呼べますか?」
「子どもだから大丈夫ですか?」
という質問が多くあります。
しかし、実際には家族関係だけで判断するものではありません。
まず、
「日本にいる外国人の在留資格は何か」
「誰を呼び寄せるのか」
「法律上の家族関係を証明できるか」
「日本で家族を扶養できるか」
を確認します。
特に就職や来日の直後に家族を呼びたい場合には、収入や生活基盤をどのような資料で説明するかが重要になることがあります。
家族を呼ぶ予定がある場合には、本人の来日後に初めて調べるのではなく、本人の在留資格を取得する段階から家族の呼び寄せまで考えておくと手続きを進めやすくなります。
2. 家族滞在ビザで呼び寄せることができる家族
家族滞在ビザで最も間違えやすいのが、対象となる家族の範囲です。
「家族」という言葉は広いですが、家族滞在の対象は原則として「扶養を受ける配偶者または子」です。
親、兄弟姉妹、祖父母などまで含まれるわけではありません。
配偶者は対象になる
家族滞在の代表的な対象が配偶者です。
例えば、山梨県内の会社で「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持って働いている外国人が、海外にいる配偶者を日本へ呼び寄せるケースです。
この場合には、夫婦関係を証明する資料を提出します。
出入国在留管理庁の提出書類一覧では、身分関係を証明する資料として、戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書などが挙げられています。
本国で発行される結婚証明書などを使用する場合もあるため、どの書類を取得できるのか早めに確認しましょう。
子どもも対象になる
扶養を受ける子どもも、家族滞在の対象となります。
子どもについては、
「何歳までなら家族滞在で呼べるのか?」
と疑問を持つ方も多いでしょう。
出入国在留管理庁のQ&Aでは、扶養を受けることを前提とする場合、特に年齢制限はないとされています。
ただし、年齢が高くなれば、
「実際に扶養を受けているのか」
「日本で何をする予定なのか」
という点が重要になります。
成人した子どもが日本でフルタイム就労することを主目的としている場合などは、家族滞在ではなく、本人の活動に対応する別の在留資格を検討する必要があります。
親は原則として家族滞在の対象にならない
よくある相談の一つが、
「母国にいる両親を日本へ呼びたい」
というものです。
しかし、親は原則として家族滞在の対象ではありません。
出入国在留管理庁も、高度外国人材に対する一定の優遇措置などを除き、外国人の親であることだけを理由として付与される在留資格はないと説明しています。
そのため、
「自分が日本で働いていて十分な収入があるから、親も家族滞在で呼べる」
ということにはなりません。
親を日本へ呼びたい場合には、目的や滞在期間などに応じて別の制度を検討する必要があります。
兄弟姉妹や祖父母も原則として対象外
兄弟姉妹や祖父母についても、原則として家族滞在の対象にはなりません。
例えば、
「妹の生活費を自分がすべて負担するので、日本へ呼びたい」
という場合でも、扶養しているという事実だけで家族滞在が認められるわけではありません。
家族滞在における「家族」は、日常的な意味での家族全員を指しているわけではないことを理解しておきましょう。
日本人や永住者と結婚している場合は別の在留資格を確認する
外国人の配偶者だからといって、すべて家族滞在になるわけではありません。
例えば日本人と結婚している外国人の場合には、「日本人の配偶者等」を検討します。
永住者と結婚している場合には、「永住者の配偶者等」が関係することがあります。
誰とどのような身分関係にあるのかによって、適切な在留資格は変わります。
「結婚した=家族滞在」と判断しないよう注意しましょう。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在では、最初に「誰を呼びたいのか」を明確にすることが重要です。
例えば、
「家族を日本へ呼びたい」
という相談でも、
妻を呼びたいのか、
子どもを呼びたいのか、
両親を呼びたいのかによって結論が変わります。
特に親については「家族なのだから当然呼べる」と思われていることがあります。
しかし、家族滞在の対象範囲は法律上限定されています。
航空券や日本での住居を先に準備する前に、対象となる在留資格があるか確認することをおすすめします。
3. 家族滞在ビザを取得するための主な条件
家族滞在ビザでは、配偶者や子どもであることだけではなく、扶養関係や日本での生活基盤などを確認する必要があります。
申請前には、
「家族関係」
「扶養者の在留資格」
「扶養能力」
を中心に整理しましょう。
扶養者が対象となる在留資格を持っていること
まず、日本にいる扶養者が家族滞在の対象となる在留資格を持っている必要があります。
対象には、技術・人文知識・国際業務、経営・管理、教育、技能、介護、特定技能2号、留学など一定の在留資格があります。
ここで注意したいのが、外国人が日本で働いていれば必ず家族滞在で家族を呼べるわけではないことです。
現在持っている在留資格を最初に確認しましょう。
配偶者または子であることを証明できること
家族滞在では、申請者と扶養者との家族関係を客観的な書類で証明します。
配偶者であれば結婚証明書など、子どもであれば出生証明書などが代表的です。
出入国在留管理庁の提出書類一覧でも、戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書、出生証明書などが身分関係を証明する資料として示されています。
外国で発行された書類を使用する場合には、日本語訳の準備も必要になります。
国によって証明書の名称や取得方法が異なるため、申請直前ではなく早めに確認しましょう。
実際に扶養を受ける関係であること
家族滞在は「扶養を受ける配偶者または子」としての活動を前提とする在留資格です。
そのため、形式的な家族関係だけではなく、実際の扶養関係が重要になります。
例えば配偶者が日本へ来る本当の目的がフルタイムで働くことであり、扶養を受ける生活を予定していない場合には、家族滞在という在留資格との整合性を確認する必要があります。
日本で行いたい活動が家族滞在の範囲に合っているかを考えることが重要です。
日本で家族を扶養できる生活基盤があること
家族を日本へ呼び寄せれば、住居費、食費、光熱費など生活に必要な費用が増えます。
そのため、扶養者が家族を支えられる状況にあるかは重要な確認事項です。
出入国在留管理庁の必要書類でも、就労している扶養者について、在職証明書等に加えて、住民税の課税・非課税証明書や納税証明書などが求められています。留学生などの場合には、預金残高証明書や奨学金に関する証明書などで生活費を支弁できることを示します。
「年収○万円以上なら必ず許可される」という一律の金額だけで判断するのではなく、家族構成や生活状況を含めて考える必要があります。
留学生が家族を呼ぶ場合は特に生活費を確認する
留学の在留資格を持つ外国人も、一定の場合には家族滞在で配偶者や子どもを呼び寄せることができます。
ただし、留学生の場合には会社員のような安定した給与収入がないケースもあります。
そのため、
・預金
・奨学金
・その他の生活費を支弁できる資料
などを確認することが重要です。
本人一人で生活できていても、配偶者や子どもが増えれば必要な生活費も増えます。
「日本に留学しているから家族を呼べる」とだけ考えず、家族全員の生活をどのように維持するのか整理しておきましょう。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザでは、
「収入はいくらあれば大丈夫ですか?」
という質問を受けることがあります。
しかし、単純に一つの金額だけで判断することは適切ではありません。
例えば同じ収入でも、
夫婦2人で生活するケースと、
配偶者と子ども3人を呼び寄せるケースでは、
日本で必要となる生活費が異なります。
実務では、収入額だけを見るのではなく、扶養する人数、住居、雇用状況、預貯金なども含めて申請内容を整理します。
収入面に不安がある場合には、申請してから追加資料を求められて慌てるのではなく、申請前にどのような資料で生活基盤を説明できるか確認しておくことが重要です。
4. 家族滞在ビザの申請で必要になる書類
家族滞在ビザの必要書類は、海外から家族を呼び寄せるのか、すでに日本にいる外国人が在留資格を変更するのかなどによって異なります。
ここでは、海外にいる配偶者や子どもを呼び寄せる際の「在留資格認定証明書交付申請」を中心に解説します。
出入国在留管理庁が案内している最新の必要書類を確認したうえで準備しましょう。
申請書・写真などの基本書類
在留資格認定証明書交付申請では、在留資格認定証明書交付申請書を作成します。
また、原則として縦4cm×横3cmで、申請前6か月以内に撮影された所定の写真などを準備します。
申請書には、
・外国人本人の情報
・扶養者の情報
・日本での滞在予定
などを記載します。
氏名のスペルや生年月日などは、パスポートや各種証明書と一致しているか確認しましょう。
配偶者・子どもとの関係を証明する書類
家族滞在では、扶養者と申請者との関係を証明する資料が重要です。
出入国在留管理庁では、例えば次の書類を挙げています。
・戸籍謄本
・婚姻届受理証明書
・結婚証明書
・出生証明書
・これらに準ずる書類
配偶者であれば婚姻関係、子どもであれば親子関係を客観的に証明します。
外国で発行された証明書の場合には、日本語訳も準備しましょう。
扶養者の在留カードやパスポート
日本にいる扶養者についても資料が必要です。
在留資格認定証明書交付申請の提出書類一覧では、扶養者の在留カードまたは旅券の写しが必要書類として示されています。
ここから扶養者の在留資格や在留期間などを確認します。
在留期限が近い場合などは、家族の申請だけでなく扶養者本人の更新スケジュールも確認しておくとよいでしょう。
扶養者の職業と収入を証明する書類
会社員などとして収入を得ている扶養者の場合には、職業や収入を証明する資料を準備します。
代表的なものとして、
・在職証明書
・営業許可書の写しなど職業がわかる資料
・住民税の課税または非課税証明書
・納税証明書
などがあります。
課税・納税関係の証明書については、1年間の総所得と納税状況を確認できるものが求められています。
就職して間もないなどの事情により通常の資料だけでは現在の収入状況を十分に説明できない場合には、個別事情に応じた資料を検討することも重要です。
留学生などは預金や奨学金に関する資料を確認する
扶養者が収入を伴う活動を行っていない場合には、生活費をどのように支払うのかを示す資料が必要です。
出入国在留管理庁では、
・扶養者名義の預金残高証明書
・給付金額や給付期間がわかる奨学金給付証明書
・これらに準ずる生活費を支弁できることを証明する資料
などを挙げています。
特に留学生が配偶者や子どもを呼び寄せる場合には、家族が増えた後も生活を維持できることを説明できるよう準備しましょう。
必要に応じて追加資料も準備する
公式の必要書類一覧は申請準備の基本です。
ただし、出入国在留管理庁も審査の過程で必要に応じて追加資料を求める場合があります。
例えば、
「扶養者が日本へ来たばかりで課税証明書がない」
「最近転職して収入状況が変わった」
「婚姻関係を示す本国書類の内容だけでは関係がわかりにくい」
といった個別事情がある場合です。
このようなケースでは、現在の状況を客観的に説明できる資料を整理することが重要です。
行政書士へ依頼する場合にも、単に必要書類一覧を渡してもらうだけではなく、自分の状況で追加説明が必要か確認するとよいでしょう。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザの書類準備で重要なのは、
「家族関係」
「扶養関係」
「生活基盤」
の3つが書類から一貫して確認できる状態にすることです。
例えば、結婚証明書で夫婦関係を証明できても、扶養者の収入状況がわからなければ、日本でどのように生活するのかが十分に伝わりません。
反対に、十分な収入があっても、申請者との家族関係を証明できなければ家族滞在の申請として不十分です。
また、本国書類は日本の書類とは形式が異なることがあります。
「必要書類を全部集めてから行政書士へ相談する」のではなく、どの本国書類が必要なのか判断できない場合には、取得する前に確認しておくと、書類の取り直しを防ぎやすくなります。
5. 海外にいる家族を日本へ呼び寄せる手続きの流れ
海外にいる配偶者や子どもを家族滞在ビザで日本へ呼び寄せる場合、一般的には日本側で「在留資格認定証明書交付申請」を行います。
在留資格認定証明書が交付された後、海外にいる家族が日本大使館・総領事館などで査証(ビザ)を申請し、日本へ入国するという流れです。出入国在留管理庁でも、家族滞在は在留資格認定証明書交付申請の対象として案内されています。
①扶養者と呼び寄せる家族の条件を確認する
まず、日本にいる外国人が家族滞在の扶養者となれる在留資格を持っているか確認します。
次に、呼び寄せたい人が、
・配偶者
・子ども
のいずれかに該当するかを確認します。
ここで重要なのは、「家族だから呼べる」と判断しないことです。
例えば、親や兄弟姉妹を家族滞在で呼び寄せることは原則としてできません。
また、配偶者や子どもであっても、実際に扶養を受けながら日本で生活することが前提となります。
②家族関係と扶養能力を証明する書類を準備する
条件を確認したら、必要書類を収集します。
代表的な書類として、
・在留資格認定証明書交付申請書
・写真
・結婚証明書
・出生証明書
・扶養者の在留カードやパスポートの写し
・在職証明書
・住民税の課税証明書、納税証明書
などがあります。
扶養者が留学生などの場合には、預金残高証明書や奨学金に関する証明書などを使用して生活費を支弁できることを示す場合があります。
外国で発行された証明書については、日本語訳の準備も必要です。
本国書類は取得に時間がかかることもあるため、早めに手配しましょう。
③在留資格認定証明書交付申請を行う
必要書類が揃ったら、在留資格認定証明書交付申請を行います。
家族滞在の場合には、日本にいる扶養者などが代理人となって申請を進めるケースがあります。
また、申請取次に対応している行政書士へ依頼する方法もあります。
申請では、
「家族関係があるか」
だけでなく、
「日本で扶養できる生活基盤があるか」
なども確認されます。
申請書と収入関係資料、家族関係を証明する資料などに矛盾がないか確認してから提出しましょう。
④審査・追加資料へ対応する
申請後は、出入国在留管理当局による審査が行われます。
審査の途中で、追加資料を求められる場合もあります。
例えば、
・現在の収入状況を確認する資料
・家族関係を補足する資料
・生活費をどのように負担するのかを説明する資料
などです。
追加資料を求められたからといって、直ちに不交付になるわけではありません。
何を確認するために求められているのかを整理し、指定された期限内に対応することが重要です。
⑤交付後に海外で査証を申請する
在留資格認定証明書が交付されたら、その情報を海外にいる配偶者や子どもへ伝えます。
その後、外国人本人が現地の日本大使館・総領事館などで査証申請を行います。
ここで注意したいのが、
「在留資格認定証明書が交付された=すぐ日本へ入国できる」
というわけではないことです。
査証発給の手続きがあり、その後に渡航準備を行います。
⑥査証発給後に日本へ入国する
査証が発給されたら、日本への渡航手続きを進めます。
家族で生活する場合には、入国手続きだけでなく、
・住居
・学校や保育園
・健康保険
・銀行口座
・交通手段
など、日本での生活準備も必要になります。
山梨県の場合、住む地域によっては自動車がないと生活しにくいこともあります。
在留資格の取得だけでなく、家族が実際に生活できる環境まで準備しておくことが大切です。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザでは、
「在留資格認定証明書を申請すれば終わり」
ではありません。
日本側での申請、
審査、
海外での査証申請、
日本への入国、
生活開始
までを一つの流れとして考える必要があります。
特に子どもを呼び寄せる場合には、学校の入学時期なども関係します。
「4月から日本の学校へ通わせたい」といった予定がある場合には、直前から準備するのではなく、余裕を持って手続きを始めましょう。
6. 家族滞在ビザの審査期間と申請するタイミング
家族滞在ビザを申請する際に、多くの方が気になるのが審査期間です。
「何週間で家族を呼べますか?」
「○月までに妻を日本へ呼びたいのですが間に合いますか?」
といった相談もあります。
しかし、審査期間はすべての申請で同じではありません。
出入国在留管理庁では、在留資格ごとの審査処理期間を毎月公表しています。実際の処理期間は申請時期や案件内容によって変動するため、申請時点の最新情報を確認することが重要です。
審査期間は案件によって変わる
家族滞在の在留資格認定証明書交付申請では、
・扶養者の収入状況
・家族構成
・提出資料
・追加確認の有無
などによって審査に必要な期間が変わることがあります。
そのため、
「知人は1か月だったから自分も1か月で終わる」
とは限りません。
同じ家族滞在でも、申請者ごとに事情が異なります。
書類収集にかかる時間も考える
申請期間を考えるときは、入管へ提出した後の審査期間だけを見るべきではありません。
申請前には、
・本国の結婚証明書
・出生証明書
・日本語訳
・課税証明書
・納税証明書
などを準備する時間も必要です。
特に外国で取得する書類は、発行まで時間がかかる場合があります。
「来月家族を呼びたい」と思ってから書類を集め始めても、希望する時期に間に合わない可能性があります。
扶養者が就職した直後の場合は注意する
日本にいる外国人が就職した直後に家族を呼び寄せるケースもあります。
この場合には、前年の住民税の課税証明書などだけでは、現在の勤務先での収入状況を十分に確認できないことがあります。
例えば、
・雇用契約書
・給与に関する資料
・在職証明書
など、現在の状況を説明できる資料を準備することを検討します。
「課税証明書に収入がほとんどないから申請できない」と単純に判断するのではなく、現在の生活基盤をどのように説明できるか整理することが重要です。
扶養者本人の在留期限も確認する
家族の申請に集中していると、日本にいる扶養者本人の在留期限を見落とすことがあります。
例えば、扶養者の在留期限が数か月後に迫っている状態で家族を呼び寄せる場合です。
家族滞在は扶養者の在留状況を前提としているため、扶養者自身の更新時期も確認しておきましょう。
必要に応じて、自分の在留期間更新と家族の呼び寄せについて、全体のスケジュールを整理することが重要です。
入学・出産・転居などの予定がある場合は早めに動く
家族を呼び寄せる理由には、
・子どもの入学
・出産後の家族生活
・転居
・勤務先変更
など、さまざまな事情があります。
特に学校への入学時期が決まっている場合には、申請結果が出てから準備を始めると間に合わないことがあります。
ただし、審査結果が出る前に変更できない航空券を購入するなど、確定を前提とした準備にも注意が必要です。
予定日を決めつつ、一定の余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザでは、
「いつ申請するか」
ではなく、
「いつから家族と日本で生活したいか」
から逆算して考えることが重要です。
例えば、
4月から子どもを学校へ通わせたい
夏までに配偶者を呼びたい
扶養者本人の更新が数か月後にある
といった事情によって、適切な準備時期は変わります。
出入国在留管理庁が公表する審査処理期間は参考になりますが、あくまで一定期間の実績です。
書類収集や海外での査証申請まで含め、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。
7. 家族滞在ビザが不許可・不交付になりやすいケース
家族滞在ビザは、結婚証明書や出生証明書を提出すれば必ず認められるものではありません。
海外から家族を呼ぶ場合には在留資格認定証明書が「不交付」となることがあり、日本国内で在留資格変更などを申請する場合には「不許可」となる可能性があります。
重要なのは、
「家族であること」
「実際に扶養を受けること」
「日本で生活できる基盤があること」
を申請内容から確認できるようにすることです。
扶養者の収入や生活基盤を十分に説明できない
家族滞在では、日本にいる外国人が配偶者や子どもを扶養することが前提となります。
そのため、扶養者の収入や生活状況が重要です。
例えば、
・収入が不安定
・家族人数に対して生活費の説明が難しい
・就職直後で収入資料が少ない
・留学生で生活資金の説明が不足している
といったケースでは、追加説明が必要になる場合があります。
出入国在留管理庁も、扶養者の職業・収入を確認する資料や、場合によっては預金残高、奨学金など生活費を支弁できる資料を提出書類として案内しています。
単純に「年収が低いから不交付」と決まるわけではありませんが、家族全員が日本で生活できることを説明できるようにしましょう。
家族関係を十分に証明できない
家族滞在の対象となるには、扶養者と申請者との関係を証明する必要があります。
例えば、
・結婚証明書
・出生証明書
・婚姻届受理証明書
などです。
国によって証明書の形式が異なるため、書類だけでは関係がわかりにくい場合もあります。
氏名の表記や生年月日などが他の書類と異なる場合には、その理由を確認しておきましょう。
「同じ人物だからわかるだろう」と考えず、提出資料全体で身分関係を確認できる状態にすることが重要です。
実際には扶養を受ける予定ではない
家族滞在は、扶養を受ける配偶者や子として日本で日常生活を行うための在留資格です。
例えば、配偶者が日本へ来る本当の目的がフルタイム就労であり、扶養を受ける予定がない場合には、家族滞在という在留資格との整合性が問題になります。
日本で本格的に働くことを希望しているのであれば、仕事内容や本人の経歴に応じて、就労可能な別の在留資格を検討する必要があります。
家族滞在は「日本へ入国するためだけ」の在留資格ではありません。
申請書と提出資料の内容が一致していない
家族滞在でも、書類同士の矛盾には注意しましょう。
例えば、
・申請書と結婚証明書で婚姻日が違う
・扶養者の勤務先が書類によって違う
・申請書の収入額と提出資料の内容が大きく異なる
・子どもの生年月日や氏名表記が一致していない
といったケースです。
外国語の証明書を翻訳する際に、名前の表記方法が書類によって変わることもあります。
申請前にすべての書類を並べ、氏名、生年月日、住所、勤務先、収入などに矛盾がないか確認しましょう。
扶養者本人の在留状況に問題がある
家族滞在は、日本にいる外国人の在留資格を前提とする制度です。
そのため、扶養者本人についても、
・現在の在留資格
・在留期限
・実際の活動内容
などを確認する必要があります。
例えば、就労系の在留資格を持っているものの、実際には長期間仕事をしていないなど、現在の在留状況に確認すべき事情がある場合には注意が必要です。
家族の申請だけを見るのではなく、扶養者本人の在留状況も合わせて整理しましょう。
不交付後に同じ内容で再申請する
一度不交付となった場合、
「書類を少し変えて、もう一度出せばいい」
と考えるのはおすすめできません。
不交付となった原因を確認し、それを解消できるか整理したうえで再申請を検討することが重要です。
例えば扶養能力の説明が不足していたのであれば、現在の収入や預貯金などを確認します。
家族関係について説明不足だったのであれば、どの点が伝わっていなかったのかを整理します。
前回の申請内容と再申請の説明が大きく変わる場合には、その理由についても説明できるようにしておきましょう。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザで重要なのは、
「結婚しているから大丈夫」
「自分の子どもだから大丈夫」
と家族関係だけで判断しないことです。
申請では、
「誰と誰が家族なのか」
「誰が扶養するのか」
「どのような収入や資金で生活するのか」
「日本でどのように生活する予定なのか」
を一つの流れとして説明できる状態にします。
特に扶養者が就職したばかりの場合や、留学生が家族を呼び寄せる場合、複数の子どもを同時に呼び寄せる場合などは、生活基盤についてどのような資料を提出するか早めに検討しておくことが重要です。
8. 家族滞在ビザで働くことはできる?資格外活動許可を解説
家族滞在ビザは、日本にいる外国人の扶養を受ける配偶者や子どもが、日本で日常生活を送るための在留資格です。
そのため、家族滞在の在留資格だけでは、原則として自由に働くことはできません。
配偶者などがアルバイトを希望する場合には、「資格外活動許可」を取得する必要があります。
家族滞在ビザだけでは自由に就労できない
家族滞在の主な目的は、扶養を受けながら日本で生活することです。
そのため、
「家族滞在ビザで日本へ来たので、そのままフルタイムで働く」
ということは原則としてできません。
就労を希望する場合には、その働き方が家族滞在の在留資格で認められる範囲を超えないか確認する必要があります。
特に正社員として継続的に働きたい場合には、家族滞在のままでよいのかではなく、本人の仕事内容や学歴・職歴に応じた就労系在留資格への変更を検討することがあります。
資格外活動許可を取得すればアルバイトできる場合がある
家族滞在の外国人がアルバイトを希望する場合には、資格外活動許可を取得することで、一定の範囲内で働くことができます。
一般的な包括許可では、原則として1週間28時間以内の就労が認められます。
ただし、資格外活動許可を受ければ、どのような仕事でも自由にできるわけではありません。
風俗営業等に関係する活動など、認められない業務もあります。
アルバイトを始める前に、資格外活動許可の有無と働ける範囲を確認しましょう。
28時間以内でも「扶養を受ける」という前提は重要
家族滞在は、あくまでも扶養を受ける配偶者や子どものための在留資格です。
そのため、資格外活動許可を受けて週28時間以内で働いているとしても、実態として本人の就労が生活の中心となっている場合には注意が必要です。
例えば、配偶者本人が安定した収入を得て家計の中心を担い、実質的に扶養を受けていない状態になっている場合には、家族滞在という在留資格との関係を確認する必要があります。
働き方が変わったときには、現在の在留資格が適切か見直しましょう。
フルタイムで働く場合は在留資格変更を検討する
家族滞在で日本へ来た後、
「日本企業から正社員として採用したいと言われた」
というケースもあります。
この場合には、本人の学歴、職歴、仕事内容などに応じて、「技術・人文知識・国際業務」などの就労可能な在留資格への変更を検討します。
例えば、
・ITエンジニア
・設計
・経理
・通訳、翻訳
・海外営業
・マーケティング
などの仕事で、本人が在留資格の要件を満たしている場合には、就労系在留資格へ変更できる可能性があります。
「家族滞在で日本にいるから就労ビザへ変更できない」ということではありません。
反対に、就職先が決まったから必ず変更できるわけでもないため、本人の経歴と仕事内容を確認することが重要です。
アルバイト先の変更や掛け持ちにも注意する
資格外活動許可の内容によっては、複数のアルバイトを行うこともあります。
その場合でも、合計の就労時間が許可された範囲を超えないよう管理する必要があります。
例えば、
A社で週18時間
B社で週15時間
働けば、合計33時間となります。
勤務先ごとに28時間ではなく、原則としてすべてのアルバイトを合計して考える必要があります。
外国人本人だけでなく、雇用する企業側も在留カードや資格外活動許可の内容を確認しましょう。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在の外国人からは、
「週28時間以内なら何でも大丈夫ですか?」
という相談があります。
しかし、単純に時間だけを確認すればよいわけではありません。
実際には、
「資格外活動許可を取得しているか」
「業務内容は認められる範囲か」
「就労時間を超えていないか」
「家族滞在という在留資格の前提から外れていないか」
を確認する必要があります。
また、正社員として働くことが決まった場合には、アルバイトの延長として考えるのではなく、就労系在留資格への変更が必要か早めに確認することをおすすめします。
9. 山梨県で家族滞在ビザを行政書士へ依頼するメリット
家族滞在ビザは、自分で申請することもできます。
しかし、海外にいる配偶者や子どもを日本へ呼び寄せる場合には、本国書類の取得、扶養関係の説明、在留資格認定証明書の申請など、複数の手続きを進める必要があります。
特に初めて家族を呼び寄せる場合には、行政書士へ依頼することで申請準備を進めやすくなります。
家族滞在の対象になるか事前に確認できる
最初に確認したいのが、
「そもそも家族滞在で呼び寄せることができるか」
という点です。
例えば、
・配偶者なのか
・子どもなのか
・扶養者はどの在留資格を持っているのか
・実際に扶養する予定なのか
などを確認します。
親や兄弟姉妹など、家族滞在の対象にならない家族について相談されることもあります。
申請書類を集め始める前に対象となるか確認することで、無駄な手続きを避けやすくなります。
扶養能力をどの資料で説明するか整理できる
家族滞在では、日本で家族を扶養できるかが重要なポイントです。
会社員であれば課税証明書や納税証明書などを使用できますが、
・来日して間もない
・就職したばかり
・転職したばかり
・前年の所得が低い
・留学生である
などの場合には、通常の資料だけでは現在の生活基盤が伝わりにくいことがあります。
行政書士へ相談することで、現在の収入や預貯金などを確認し、どのような資料で扶養能力を説明するか整理できます。
本国書類や日本語訳を整理できる
家族滞在では、結婚証明書や出生証明書など、外国で発行された書類を使用することがあります。
国によって、
・証明書の名称
・取得先
・書類の形式
などが異なります。
また、外国語で作成された書類には日本語訳を付ける必要があります。
「どの書類を取ればよいかわからない」
「似たような証明書が複数ある」
という場合には、取得前に行政書士へ確認することで、取り直しを防ぎやすくなります。
書類全体の矛盾を確認できる
家族滞在ビザでは、
・申請書
・結婚証明書
・出生証明書
・在職証明書
・収入関係資料
など、複数の書類を提出します。
その際、
・氏名のスペルが違う
・婚姻日が書類によって異なる
・勤務先が申請書と証明書で違う
・収入額が資料ごとに大きく異なる
といった不一致が起こることがあります。
行政書士へ依頼することで、書類を個別に見るだけでなく、申請全体として矛盾がないか確認しやすくなります。
不交付歴がある場合にも相談できる
過去に家族滞在の在留資格認定証明書が不交付となっている場合には、同じ内容で再申請する前に原因を整理することが重要です。
例えば、
・扶養能力の説明不足
・家族関係を証明する資料の不足
・書類の内容に矛盾があった
などが考えられます。
行政書士へ相談する際には、可能であれば前回の申請書類も準備しておくと、どの点を見直すべきか整理しやすくなります。
山梨県での生活まで含めて早めに準備できる
山梨県へ家族を呼び寄せる場合には、在留資格だけでなく、入国後の生活環境も考える必要があります。
特に子どもがいる場合には、
・住居
・学校
・保育園
・通勤、通学
・交通手段
なども早めに確認しておくと安心です。
地域によっては自動車が重要な移動手段となるため、家族が来日した後の生活まで想定して準備することをおすすめします。
行政書士から見た実務上のポイント
家族滞在ビザで行政書士へ相談するメリットは、
「書類を代わりに作ってもらえること」
だけではありません。
特に重要なのは、
「今の状況で申請できるか」
「不足している資料は何か」
「扶養能力をどのように説明するか」
を申請前に整理できることです。
家族を早く日本へ呼びたいという気持ちから、準備不足のまま申請することはおすすめできません。
山梨県で配偶者や子どもの呼び寄せを考えている場合には、来日時期から逆算して早めに相談すると手続きを進めやすくなります。
10. まとめ
家族滞在ビザは、日本で一定の在留資格を持って生活する外国人の扶養を受ける配偶者や子どもが、日本で一緒に生活するための在留資格です。
海外にいる家族を呼び寄せる場合には、一般的に在留資格認定証明書交付申請を行い、その後、海外の日本大使館・総領事館などで査証申請を行います。
家族滞在ビザを申請する際には、
・扶養者が対象となる在留資格を持っているか
・呼び寄せる人が配偶者または子どもに該当するか
・家族関係を証明できるか
・実際に扶養関係があるか
・日本で家族を扶養できる生活基盤があるか
を確認することが重要です。
特に注意したいのが、
「家族なら誰でも呼べる」
というわけではない点です。
親、兄弟姉妹、祖父母などは、原則として家族滞在の対象にはなりません。
また、配偶者や子どもであっても、日本へ入国した後にどのような生活をするのかが重要です。
家族滞在の配偶者が働きたい場合には、原則として資格外活動許可が必要になります。
資格外活動許可を取得した場合でも、一般的には週28時間以内などの制限があります。
一方、正社員として本格的に働く場合には、本人の学歴や仕事内容に応じて就労可能な在留資格への変更を検討する必要があります。
家族滞在ビザの申請で特に確認したいのは、
「家族関係」
「扶養関係」
「生活基盤」
の3点です。
例えば、
「結婚証明書はあるが、現在の収入を説明できない」
「十分な収入はあるが、親を家族滞在で呼ぼうとしている」
「配偶者を呼ぶが、本人は来日後すぐフルタイム就労する予定である」
といった場合には、家族滞在の要件や申請方針を改めて確認する必要があります。
また、家族の来日時期が決まっている場合には、早めに準備することも重要です。
申請前には本国書類の取得や日本語訳が必要になることがあり、申請後にも審査期間があります。
さらに、在留資格認定証明書が交付された後には、海外での査証申請と渡航準備が必要です。
山梨県・甲府市で、
・海外にいる配偶者を日本へ呼びたい
・子どもを日本へ呼び寄せたい
・自分の在留資格で家族を呼べるかわからない
・収入が少なくても申請できるか確認したい
・留学生だが家族を呼びたい
・以前、家族滞在が不交付になった
・家族滞在から就労ビザへ変更したい
といったお悩みがある場合には、行政書士への相談も検討してみてください。
家族関係や扶養状況、収入、本国書類などを事前に確認し、申請内容を整理することで、家族を日本へ呼び寄せる手続きを進めやすくなります。


